2008年06月27日

石の彫り方E〜磨く〜

石の彫り方について、シリーズで書いています。

先回は石を割ることについて、
書きましたから、
順番にいくと、

粗取りほりならし 

・・・そして、
磨きと行くのですが、

写真がないので、
今やっている、磨き作業について、
今回は書かせてもらいます。

石を
ノミ



で彫った後、

ならして、
砥石(といし)




を使って磨きます。

写真を見ると、番号がふってありますが、
これは砥石の荒さ(番手)を表しています。

番号が小さいほうが荒いんですね・・・

30、60、180 は、
勝手に「これくらい」とつけてあるだけで、
道具屋さんでは、それぞれ、
荒目、中目、細目。
といって売られています。

180番のものに、
黒いもの(黒砥)と緑の(青砥)がありますが、これは、硬さが違うんです。

黒砥は硬く、
青砥はやわらかい


磨く場所によって、使い分けます。

ちなみに、黒砥、青砥は、
荒目〜細目(30、60、180)にあります。

磨く時には、基本的に、番手≠、
倍、倍、と、上げていきます。

例:30→60→180→400→800→1500→3000

はじめ、
30くらいの番手では、石が少し削れて行く感じで、
「磨く」というより、引っ掻いてゆくようなイメージです。

ですから、30番をかけた後は、
たくさんの引っ掻き傷がついています。

400番くらいまでは、その傷を消してゆく感じ・・・



見にくいかもしれませんが、
写真の、左の方は180番をかけてあり、右のほうは400番です。

このように、少しずつ番手を上げて行くのですが、
指の入らない狭いところは、磨きにくい。。

そこで、
このように


砥石を薄く切ったものを割り箸に接着して、
狭いところを磨きます。

誰が考えたのかは知りませんが、
すごい発明です。

これに限らず、彫刻をするときは、
いろんな道具を工夫していきます。

学生のとき、韓国からの研究員が教えてくれた
曲がりノミ


これなんかも、可能性を大きくひろげてくれます。

使い方は、今度彫りのときに書くかも知れません。。


そうして、400番からは、磨きあげて行きます。

ここで気を抜くと、
磨き残しや、曇りが出来てしまうので、
注意しなくてはなりません。

全体に色鉛筆で線をひいて、磨き残しを防ぎます。

かなり力を入れないと、曇った感じが残るので、
はじめは渾身の力で、たて、横、斜め、まる、と砥石を動かしてゆくのですが、次第に力を緩めて、最後はなでるくらいにすると、きれいになるように思います。

こうして磨いててゆくと、
たまに小さな石の粒が混じりこんでくることがあるんですが、そのときの、
チーッ
とひっかいたときのいやな感じといったらないです。

また
番手を二つ三つ戻してやるので、
自分に向かって、
「おーい、気ぃつけんかよぉ」
と、いってしまいます。

そうして、3000番まで、磨きます。


ここで、蛇足かもしれませんが、
磨いてないと完成ではないとか、
傷やムラがないほうがいいのだということは、必ずしもいえないと思います。

石と触れ合うなかで、素材の特質を感じて、
それを表現につなげているので、
磨きも、その選択肢のうちの一つです。

そういう、素材をどうやって扱っているかということも、鑑賞のひとつのポイントではないかと思います。







石の彫り方
Comment  わお     [2008.07.03 21:38]
いつの間にかシリーズ化されている・・・
しかも、もうE!!
乗り遅れてしまった^^;

ちょっと興味深深で読ませてもらいました^^
砥石の荒さにもたくさんあるんですね。
削除用パスワード:
Comment  マキ     [2008.07.06 23:33]
割り箸工法を編み出した人、かなりの発明家さんですね
砥石をかけているときに、勢い余って一緒に手を削ってしまわないでしょうか。。。
石同士、強いものが勝ち残っていくんですね(^O^)
削除用パスワード:
Comment  tama     [2008.07.08 21:22]
わおさん>

コメント有り難うございます。
今日、磨きが終わったので、また記事を書きますね。
削除用パスワード:
Comment  tama     [2008.07.08 21:24]
マキさん>

そうですね。ちょっとした工夫なのに、知ってるのと知らないのとではぜんぜん違ってきます。

削除用パスワード:
この記事にコメントを書く  ※印の部分は必須項目です
コメント:※必須

ハンドルネーム: ※必須
メールアドレス:
リンクページURL:
削除用パスワード: ◇半角英数16文字

プロフィール
 
昨年から富山に帰って彫刻をしている。いろんな仕事をしながら、(?)制作にいそしんでいる。大きな石が彫りたい。。
作者名平田昌輝
新着記事
最近のコメント
メール案内
カレンダー
2008年8月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31

カテゴリ
展覧会
個展
上畠アート
大分アジア彫刻展
利賀
いろいろ
アートのこと
美術
そのほか
自分のこと
シリーズ
石の彫り方
関連リンク


なんと-e.com概要なんと-eユビキタスネットワーク協議会とは
お問い合わせ各サービスのお申込み広告掲載についてプレスリリースリンクについて
利用規約個人情報の保護について免責事項ヘルプ
  Copyright (C) nanto-e. All Rights Reserved.